日産のセレナにはハイブリッドがあります。
その中でも「4WD」のセレナでハイブリッドが欲しいという人も
少なからずいると思われます。
しかし、ハイブリッドとはいえ燃費が悪いと言われる4WDの組み合わせは
燃費が良いのかや実燃費はどれくらいかなどを検証していきます。
このページを読むことによってセレナハイブリッド4WDの実燃費と
価格に本当にあっているのかなどが分かるようになっています。
セレナ ハイブリッド4wdのカタログ燃費
セレナハイブリッド4WDのカタログに
記載している燃費は「15.0km/L~15.8km/L」です。
しかし、カタログに記載される燃費になることはほとんどありません。
一応ハイブリッド装着車なのでミニバンの中では
そこそこ燃費の良い部類の車になります。
セレナで旅行に出かけることが多いなら
燃費が良くなくては困りますよね。
日産のハイブリッドは「S-ハイブリッド」ですが
普通のハイブリッドと違い室内空間を犠牲にしていないのが特徴です。
トヨタの場合はハイブリッド専用バッテリーが
後部座席周辺にありますが、日産の「S-ハイブリッド」は
エンジンルーム内にすべての装置が入っているのです。
つまり、バッテリーはもちろんハイブリッドに必須のモーターや
エンジンなどもエンジンルームに一緒に収められているという事です。
また、「S-ハイブリッド」は減速した時の運動エネルギーを利用しバッテリーに
蓄えていた電力をECOモーターにより加速した時のかかるエンジン駆動を補助していきます。
アイドリングストップやエアコンなど電装品などにも再利用し
さらには、減速して電力を蓄えて各電装品に分け与えています。
加速をした時、補助的にモーターが
助けるということもしているということです。
セレナに搭載される「S-ハイブリッド」は簡単バージョンということですね。
セレナ ハイブリッドの4wdと2wdの価格比較
セレナに関しての価格を2WDと4WDを比較すると
以下の通りとなります。
グレード名&駆動方式 | 値段 |
セレナハイウェイスター 2WD | 2,683,800円 |
セレナハイウェイスター 4WD | 2,971,080円 |
同じグレードでも値段の差は28万7,280円です。
この値段の差というのは、なんといっても装備品の充実度や
駆動方式によるものと考えられます。
それらを考えれば「28万7,280円」の差は妥当ではないかと思います。
ただ、4WDの場合は2WDよりも部品点数が多いため
どうしても重量が重くなってしまいます。
たとえば、2WDには存在しない「プロペラシャフト」などがあるため
最低地上高も2WDと比較して20mmも小さくなっているのです。
セレナハイブリッドの4WDでは同じセレナでも2WDのほうが
燃費が上だという事になってしまいますね。
理由としては、車両重量が2WDよりも「90kg」4WDのほうが重くなるからです。
さらに、同じセレナでも2WDと4WDとでは
サスペンションの形式が全く違っています。
フロント側のサスペンション形式は全車ストラット方式ですが
リア側のサスペンション方式が2WDと4WDを見ると全く違っています。
2WDの場合は「トーションビーム方式」なのにたいし
4WDのほうは「マルチリンク方式」を採用しているのです。
実はお得!?4WDと2WDに取付けられる装備の違い
セレナハイブリッド4WDを選択すれば「寒冷地仕様」の装備が標準となります。
たとえば、凍結防止のヒーター付きドアミラーなどや
室内を素早く暖めるPTC素子ヒーターなどが標準装備となるのです。
2WDではオプション扱いになるので
値段の差が「28万7,280円」となるのは仕方ないですよね。
◆セレナハイブリッド4WDの標準装備 |
PTC素子ヒーター |
3列目シートの足元に直接温風を送るヒーターダクト |
ヒーター付ドアミラー |
以上が2WDとの違いの標準装備となります。
セレナハイブリッドの実燃費
引用元 http://www.nissan.co.jp/
セレナハイブリッドの燃費は17.2km/Lですが実燃費は
11.9km/Lとそれほど良いものではないようです。
標準的な使い方をしても最高で「14.5km/L~17.77km/L」が
精一杯の実燃費みたいですね。
参考元は「e燃費」ですがカタログ数値に近いセレナはないようで
一番悪い燃費率が「9.12km/L」でした。
ただ、燃費というのは走り方によっても変わりますし
走行する道や坂の角度によってもまた違ってくるでしょう。
平坦路を毎日の通勤で使うなら出来るだけ
「プロパイロット」を使用した加減速を心がければ
実燃費のほうもかなり良くなるのではないでしょうか。
また、加速するにしても短時間で目的の速度にすれば
意外にも燃費の良い走りができるといえます。
でも、急の付く運転は燃費を悪化させると言われますが
急加速ではなく少し速い速度で目的の速度にするという意味です。
さらに、プロパイロットやオートクルージングなどをオンにして走行すれば
より燃費が伸びるのでお試しください。
セレナハイブリッドの実燃費がプリウスより劣るわけ
セレナハイブリッドの実燃費がプリウスより劣る理由は
簡単なハイブリッドエンジンか完璧なハイブリッドエンジンの違いです。
たとえば、サーキットを走るためにチューニングを施したレースマシンと
レース仕様に改造した通勤快適仕様の一般車とを加速比較すると
レースをするために作られた車のほうが圧倒的な加速力があります。
なぜなら、レースをするために改造された車は
レースに勝つために改造された車だからです。
つまり、レースに勝つために改造された車をプリウスに例えるなら
レース仕様に改造した通勤快速仕様がセレナになるでしょう。
また、セレナに搭載される「S-ハイブリッド」は
日産のホームページでも紹介されていますが
かなりシンプルなシステムだと素人が見ても分かります。
つまり、そんな簡単に作られたようなハイブリッド車が
完璧に燃費のことを考えた本物のハイブリッド車に勝てるとは思えません。
ハイブリッドとは「異種的なものを組み合わせたもの」なので
車の場合は「エンジン&モーター」などの動力が組み合わさった車をいいます。
その中の「S-ハイブリッド」とはスマートシンプルハイブリッドとも呼ばれますが
システム自体はシンプルでトヨタのハイブリッドシステムとはまた違います。
何が違うのかといえば、ブレーキ時にエネレルギーを蓄電するという
改正ブレーキシステムは従来のハイブリッドと同じですが
蓄電したエネルギーの使い道が従来とは異なるという事です。
たとえば、アイドリングストップ後の再始動時に使われたり
発進時のエンジンアシストなどをするという違いがあるのです。
セレナハイブリッドに燃費は求めるな!?
セレナハイブリッドに燃費は求めてはいけませんが
ミニバンの中では、そこそこ燃費の良い車だと感じます。
また、歴代のセレナシリーズの中では
ハイブリッドシステムを搭載したセレナのほうが
圧倒的に燃費が良いと考えられます。
過去に販売されたセレナと比較すればだいぶ良くなっていますよ。
また、セレナの2WDと4WDの燃費は余り変わらないので
悲観的になるほどではないといえます。
最近のターボ車もそうですが最近4WD仕様の車種も
一昔前みたいな燃費の悪さはなくなっているようです。
なので、寒冷地仕様の装備を標準装備として手に入れたいなら
4WDのセレナハイブリッドを選ぶと良いと考えられます。
つまり、セレナハイブリッド4WDの燃費は頑張れば
セレナハイブリッド2WDと同じような燃費率になるという事になります。
さらに、遠出が多い場合はハイブリッドエンジンを搭載したセレナは
価格に見合った実用性と燃費があると言えるのではないでしょうか。