新車が欲しいけど、予算が足りないと思っていたり、中古は故障が心配だ。どちらを選ぶか悩まれている方も多いと思います。
車は大きな買い物の1つなので、しっかりと考えて後悔の無い買い物がしたいですよね。
そこでこちらの記事では、新車と中古車のそれぞれの良いところや欠点は何なのかといった幅広い情報とそれぞれのメリット・デメリットをご説明。
それらを踏まえて、どちらが自分に向いているのかを確認していただければと思います。
まずは、簡単にこの記事のまとめです。
新車は価格が高いが保証が手厚い、エコカー減税などの税制優遇がある。売却の際に高く買い取ってもらえる。
色やオプションをすべて自分が好きなように選択することが可能。
中古車は新車よりもリーズナブル、色やオプションなどは、既に中古車として販売されている車から選ばなければならない、そのため、細かな指定がしにくいが良い車に出会うことができれば、新車よりもお得な買い物となる。
故障のリスクは新車よりも高いが、最近は中古車販売店などで保証を付けることもできる。
新車と中古車の違いは?
はじめにおさらいです。なんとなくわかっているけど、詳しくはわからないという人は、チェックしてくださいね。
- 新車は生産後はじめてナンバー登録されたもの
- 中古車は誰かが一度でも所有したことがあるもの
詳しく確認していきましょう。
新車は生産後はじめてナンバー登録されたもの
新車とは、生産されてから一度もナンバー登録されていない車のことです。
メーカーの正規ディーラーなどを通して購入し、購入者が初めてナンバー登録をすることになります。自分が好みのオプションをつけたりカラーを選んだりして購入する車なので、理想の車を選べるのが特徴です。
新車の時じゃないと付けることができないオプションもあるので、細部にこだわりたい人は要チェックです。
中古車は他の人が新車で購入後、売却された車
新車に対して、中古車は過去に一度でもナンバー登録をされた(誰かが乗っていた)ことがある車のことを指します。
新車は基本的には注文後に準備されますが、中古車は購入する時点でもう存在している車から選ぶことになります。
そのためカラーやオプションなどの希望条件は、販売されている車の中から自分の希望に近いものを探すことになります。車のオプションやカラーに細かなこだわりが無ければ、新車よりも安価に販売されているため、お得な買い物になります。
また、新古車/未使用車と呼ばれる車が流通していますが、これらの車はナンバー登録だけがされて使用されなかった主には自動車販売店やディーラーの展示車や試乗車などのことです。
そのため、一般の中古車よりもきれいな状態で、ほとんど走行していないのに、新車よりも安価に販売されているので、人気を集めています。
ただし、こちらも既に生産されている車から選択することになるため、カラーやオプションは選択できない点に注意が必要です。
それぞれの販売台数をチェック
過去3年間のどちらもの販売台数を比較すると、常に中古車の方が販売台数が多いのがわかります。
新車はどうしても購入価格が高くなるので、中古車で購入する人が増えているようです。
新車 | 中古車 | |
2022年 | 2,223,303台 | 3,039126台 |
2021年 | 2,399,862台 | 3,245,779台 |
2020年 | 2,478,862台 | 3,342,505台 |
新車のメリット
基本的に価格面を無視すれば、新車の方が中古車よりも良いことはご理解いただけると思います。
そのため、メリットについては、主に中古車と比較した場合のメリットとなりますが、詳細についてご説明させていただきます。
自分好みの色やオプションを選べる
新車は自分で好みのグレードやカラー、追加オプションなどを選んでカスタマイズできるため、自分の条件にぴったりな車を選べるのが魅力です。
オプションについては、メーカーオプションと呼ばれるものについては、自動車の生産時にメーカーが取り付けるオプションとなるため、新車でしか取り付ける事が出来ません。
「絶対この色の車がいい」「電動スライドドアにアップグレードしたい」など、いろいろなこだわりがある人は、その希望に全て沿った中古車があるとは限らないですよね。
色は希望の色だけど、欲しいこのオプションが無いとか、欲しいオプションはあるけど、色が好みじゃない、というようなことは、中古車ではよくある事ですが、新車であればその心配はありません。すべてあなたの好みに指定することが出来ます。
特に、珍しいカラーやあまり使われないオプションの場合、中古車として出回っていない可能性も高いため、その場合も手に入れるためには、新車で購入する必要があるでしょう。
新品の最もきれいな状態で乗れる
新車はこれまで誰も乗っていない新品の車なので、購入したら1番きれいな状態から乗り始めることができます。車を購入するのは、人生の中でも一大イベントです。ピカピカの新車を買う方が、よりテンションが上がるという人も多いのではないでしょうか?
誰も乗っていない車をゲットすることに魅力を感じる人は、新車にメリットがあるでしょう。
保証される期間が長期
新車は保証期間が長く設定されているため、事故の場合を除いて、購入後にいきなり故障して、高い修理代がかかるというようなことはまずありません。
新車の保証(代表的な例)
- 一般保証:消耗品以外のほとんどのパーツに3年間保証
- 特別保証:エンジン、エアバッグ、ステアリングなど、車が安全に走行するために重要な部品を5年間保証
※メーカーや車種等によって保証の内容、保証期間は異なります。
メンテナンスパックと呼ばれる、オイル交換やバッテリー交換などを安価に行ってくれる制度もあるため、メンテナンスの費用を低く抑えることも出来ます。
新車のデメリット
新車のよいところはたくさんありますが、デメリットになる部分もあります。1つずつ詳しく確認しましょう。
価格が高い
新車の1番のネックとしてみなさんが思う部分は、まず価格が高いことではないでしょうか。
中古車よりもどうしても購入価格が高くなる傾向にあるので、乗りたい車が予算オーバーの場合は、同じ車の中古を購入検討する方が買える可能性が高いでしょう。
予算的に買えるなら、どちらかといえば新車が欲しい、という人は多くいると思いますが、希望車種や機能を妥協できずに予算もあるならば、中古車を選ぶしかないというのはよくあることです。
現行車種からしか選べない
過去に生産されていて、現在は生産が終了しているという車種は、新車で購入することはできません。
新車で購入することにこだわるなら、現在生産されている車種の中から購入するのが必須だと覚えておきましょう。
生産終了車種の中にどうしても欲しい車種があるのか、現行車の中から自分の希望を探すのかは、個人の価値観で選ぶ必要があります。
納車に時間がかかることも
新車は受注生産がほとんどなので、購入してからすぐに納車されることはなかなかありません。さらに、人気の車種の場合は、納車に長い時間を要することも多いのがデメリットです。
購入したらすぐに車に乗りたいなら、新車では待ちきれないということも考えられます。
特に最近は半導体不足の影響から、車種によっては半年から1年待ちというケースもあるので、自分の欲しい車の納期がどのぐらいになるのかも、検討時に確認することが必要です。
中古車のメリット
中古車の人気の秘訣とも言える魅力的な部分をご説明します。
価格が安い
中古車を選ぶ人の多くの1番の理由は、価格の手頃さではないでしょうか?
- 年式
- 走行距離
これらの要素が、中古車の価格が安くなるチェックポイントになりますが、中古車は壊れそう、壊れた時の費用が心配という方も多いと思いますが、年式が新しく走行距離も少なめの車を選べば、故障のリスクは少なくなります。
比較的早く納車される
新車は基本的に契約してから受注生産で作りはじめられるのに対して、中古車はすでに販売されている車を購入するので、契約してしまえば、早く乗り始める事が可能です。
今乗っている車が廃車になってしまった、引っ越し先でどうしてもすぐに車が必要など、早く乗り始めたい人は、中古車を選ぶ方が安心です。
特に最近は半導体不足の影響などで、新車の納期が車種によっては、半年~1年以上かかるものもあるため、中古車を選ばれる方も増えているようです。
中古車の場合は、契約やその他の手続等を含めても数週間程度で乗り始める事が出来ます。
廃盤の車種でも乗れる可能性がある
新車で購入できるのは現行車種ですが、中古車市場に存在さえしていれば、廃盤の車も乗れる可能性があります。
どうしても乗ってみたかった憧れの車が生産終了になってしまったという人でも、中古車として販売されていたら購入できるのはメリットですね。
掘り出し物の車やレアで希少価値の高い車を見つけ出したい、という特別感にワクワクする方は、中古車をチェックしてみるのがおすすめです。
中古車のデメリット
中古車には魅力的なポイントがたくさんありますが、もちろん欠点になるポイントもあります。
メリットもたくさんある反面、人によっては大きなデメリットになる部分も多いので、きちんと理解しておきましょう。
好みの色やオプションの車があるかはわからない
中古車はすでに生産されている車なので、色やオプション、グレード全てが自分の理想通りのものを見つけるのはなかなか難しいです。
特に、珍しいカラーや珍しい車種、需要が少ないオプションなどを希望する場合は、より探すのが困難だと言えます。
どうしても自分好みの車を買いたいというこだわりがある人は、中古市場に好みの車が現れるのを待つか、新車を選ぶ必要があります。
リセールバリュー(売却時の価値)が期待できない
購入した時点で、年式が古くや走行距離が多い中古車は、リセールバリューが低いと言えます。
リセールバリューとは、その車を売却した際の価値です。購入した車をいつかは手放す時が来ると思いますが、その時の売却価格は新車で購入する場合よりも低くなります。
ただ、自分が購入した時の価格も、新車より手頃な価格で買っているので、トータルコストを確認してみるといいでしょう。
長く乗り続けられない可能性も
中古車の状態によりますが、あまり状態が良くない車を購入したら特に、新車で購入するよりも長く乗れないケースが多いです。
現在の車は製造から10-13年ぐらいが大まかな寿命と考えられています。そのころには、徐々に故障などでメンテナンスをしなければ、ならない箇所も増えてくると思います。
中古車を対象とした保証もオプションとして販売されていたり、販売店によっては無償で保証を付けているところもあるので、その点も確認が必要です。
購入したらなるべく長く乗りたいという人は、年式の新しい中古車か新車を買っておく方が希望通り乗り続けられるかもしれません。
新車をおすすめしたい人
ここからは、それぞれのメリットとデメリットを踏まえてそれぞれどのような人におすすめかを解説します。まずは新車購入がおすすめな人を見ていきましょう。
自分好みでカラーやオプションを決めたい人
車のカラーやオプションに細かいこだわりがある人は、新車を好きにカスタムしたりオプションをつけたりして手に入れる方が満足度の高い買い物になるでしょう。
特定の色やオプション・グレードの中古車を探すことは容易ですが、それらの組み合わせで自分の希望にマッチするものを探すとなると、中古車ではなかなか見つからないケースも多くなります。
その為、明確に希望の色やオプションがある場合は、新車で購入することをオススメします。
先にオーナーがいた車に乗りたくない人
中古車は以前に他の人が乗っていた車です。『他の人が乗っていた車は嫌だ!』という人は新車を選択するか、中古車市場で未使用車などを探す必要があります。
ただ未使用車も試乗などで使われている場合があるので、自分がはじめて乗る車を長くじっくりと乗り続けたい、という人には新車一択となりますね。
長期保証の中で安心して乗りたい人
中古車は年式によって保証期間が短くなっていきますが、新車はパーツによっては最長5年の長期保証が付いています。急に車が動かなくなったら困りますが、保証期間内なら安心ですね。
年間の走行距離が短い人
新車のメリットは、リセールバリュー(売却時の価値)が高い事ということはメリットでお伝えしましたが、売却時の価値は年式と走行距離が大きく関係します。
年式はどの新車も同じように経過していきますが、走行距離はそれぞれの車の乗り方によって、大きく変わります。そのため、年間の走行距離が極端に多い方は、リセールバリューが大きく低下してしまいますので、普段から長距離を乗られる方は、リセールバリューを諦めるか、既に価格が落ち着いている中古車を選択することをオススメします。
走行距離が短い方にとっては、ワンオーナー車(※)としての評価されるため、高いリセールバリューでの売却が期待できます。
※ワンオーナー車は、新車から今までオーナーが1人しかいない車、複数のオーナーの手に渡った車よりも状態が良いことが多く、複数オーナーの車よりも付加価値が高い状態で売買される。
短い期間で車の乗り換えを楽しみたい
新車のリセールバリューが高いという点は、何度かご説明しましたが、車が好きな方はそのリセールバリューを活かして短い周期で、車の乗り換えを行う事が出来るのも新車のメリットです。
最初の車検(購入から3年目)または2回目の車検(購入から5年目)で車の乗り換えを行う車好きの方は多くいます。リセールバリューが高い、年式の新しい状態で車を売却し、次の新しい車に乗り換えを行います。
当然新車の時よりも価格は下がってはいるのですが、大きく目減りしていないタイミングで売却を行うことで、少しの追加費用で新しい車に乗り換えを行う事が可能です。
もし、ローンが残っていても売却額が残債を上回っていれば相殺して、新しい車を次のローンで乗り換えることも可能です。
中古車をおすすめしたい人
新車よりも中古車をおすすめしたい人についても説明します。中古車の魅力はなんと言っても価格の安さなので、その辺りを中心に確認していきましょう。
お得に安い価格で購入したい人
同じ車なら中古車を選んだ方が安くで購入できるので、車に強いこだわりがなく少しでも安くてお得に車を買いたいという人は、中古車がおすすめです。
ただ、「とにかく安く」という目線だけで選ぶと、走行距離が極端に伸びていたり年式がとても古かったりして、購入してもすぐに修理が必要になったり乗り換える必要が出てくる可能性もありますので注意が必要です。
状態が良く価格もお手頃な車をチョイスするのが、満足度を上げる秘訣でしょう。
年間の走行距離が多い人
中古車の買取価格は、年式と走行距離が大きく関係します。そのため年間の走行距離が多い方は新車を購入しても、価値がすぐに目減りしてしまいます。
仮に年間2-3万キロを走行される方は、3年目の初回の車検のタイミングでは既にかなりの走行距離を走っていることになり、そのタイミングで売却をしたとしても新車の購入価格の数分の一になっているケースもあります。
それであれば、初めからある程度価格の落ち着いた中古車を購入してしまうのも良いと思います。
現行車じゃない車種を選びたい人
すでに製造が終了している車は、新車で購入することができないので、中古車から選ぶのがおすすめです。
どうしても乗ってみたかった生産終了の車があるなら、中古車販売サイトや中古車販売店を都度チェックしていると出会える可能性があります。
そのように、掘り出し物と言える車との出会いにわくわくする人は、中古車の購入が向いていると言えるでしょう。
カラーやオプションにこだわりがない人
中古車はすでに製造されて一度誰かが乗っていた車なので、もうカラーやオプションは変えられません。
そのため、自分好みのこだわりのカラーやオプションがある人には、ベストな車を見つけるのが大変な作業になると言えます。
その点、中古車にあるカラーやオプションでいい、という特にこだわりのない人なら、お手頃価格で質の良い車に巡り合えるでしょう。
新車と中古車を購入する場合の進め方
新車と中古車で考えられるそれぞれの良いところや欠点を説明し、それぞれのおすすめな人のタイプを解説しました。
自分が向いているのはどちらか、考えながらチェックしていただけたでしょうか?購入したい車のタイプが決まったら、ここから解説するそれぞれの購入の流れを読んで、参考にしてみてください。
新車の場合
新車の購入は、メーカーのディーラーか、ディーラーから車を仕入れているサブディーラーから購入します。
特定のメーカーに希望を絞っているなら、ディーラーに相談するのがおすすめです。もし、メーカーにこだわりがなくて何がいいか悩んでいるという状態なら、複数のメーカーの車を取り扱っているサブディーラーで相談するといいでしょう。
新車の見積もりをオンラインで行う事ができるサイトもあるので、興味がある車の見積もりを取ってみるのもありですね。
中古車の場合
中古車の購入は、さまざまな方法が考えられます。まず思いつくのは、中古車販売店や中古車販売サイトを経由することです。
しかし、それ以外にも個人間での売買やオークションを使ったり、ディーラーで下取りをしてもらって買い替えたりもできます。
オークションや個人売買は安く購入する場合が多いですが、手続きが上手くいかないなどトラブルも起こりやすいので、慣れていない人はやめておいた方が安心です。
中古車をオンラインで探すなら、中古車大手のガリバーが未公開車両から希望に合った車を探してくれる、ズバブーン車販売がオススメです。
まとめ
新車と中古車のメリット・デメリット、それぞれのおすすめなタイプなどさまざまな情報を詳しく解説しました。
こだわり抜いた車を長く乗り続けたいという人は新車を、コスパの良い車を選んで乗りたいという人は中古車を選ぶと、失敗が少ないかもしれませんね。
自分は何を重視するのか、絶対譲れないポイントはなんなのかをしっかりと自分で把握してから、優先順位の高い順に車選びをすると迷いづらくなりますよ。
ぜひお気に入りの車を選んで、素敵なカーライフをお送りくださいね!