ホンダのオデッセイといえば一昔前に大ブームを起こした超人気車種です。
ミニバンでも走りを楽しみたいという声を体現し、多くのファミリー層、ドライバーを魅了してきました。
2023年3月現在、新車の販売は終了しており、次期モデルは中国からの逆輸入モデルとして販売するという話がでています。
往年のファンからすれば嬉しいような悲しいような、中国産のオデッセイがどう市場に受け入れられるかが注目されています。
【2023年】欠点はある?ホンダオデッセイのチェックポイント!
- この機能必要??手を触れなくてもスライドドアを開けることのできるマジックハンズフリードア
- 乗り心地がやや硬めに設定されているので2列目の居住性はライバルと比べイマイチ
- 背の低さは走りの良さにはいいが、車内空間にはデメリット
- 金額の割に高級感はない
- 三列目の居住性は悪い!あくまで非常用としての位置付けになりそう
- 電子パーキングのスイッチ操作が他車と違う、引いて解除押し込んで作動。
- 最小回転半径は5.4m!クラストップの小回り性能
- 新車で購入はできない!狙うは程度のいい中古車!300万円前後の車を狙おう
では詳しく見ていきましょう。
この機能必要??手を触れなくてもスライドドアを開けることのできるマジックハンズフリードア
子供がいるご家族は試乗時や納車時ハンズフリーのマジックスライドドアは体験して驚きますが、実際使ってみるとこれが超イマイチ。
まず、反応が遅い、悪い、わかりにくい。これなら直接ドアノブを引いて開けた方がはるかに早いです。
ホンダはライバルに対抗するためにこういう遊び心を入れてきますが、こんな装備を外して安くして欲しいものです。
乗り心地がやや硬めに設定されているので2列目の居住性はライバルと比べイマイチ
オデッセイは乗り心地は良くありません。サスペンションが硬いのでコツコツと突き上げるような振動を感じます。
路面が荒れているところなどは特に振動を感じるので後部座席に乗っている乗員は少しストレスを感じるかもしれません。
ただ、ホンダ車全体で硬めの設定ですし、試乗して個人差がある感覚的な問題なので気にならない程度であれば大きなデメリットとはなりません。
背の低さは走りの良さにはいいが、車内空間にはデメリット
アルファード、ヴェルファイア、エルグランド。ライバルのラージミニバンはどれも背が高く室内空間はゆとりがある設計なのに対し、オデッセイは低床、低高のスポーティなデザインを採用しています。
背が低いことで操舵性能があがり、風の影響も軽減できることから、運転好きなお父さんお母さんには嬉しいかもしれませんが、後部座席の開放感はやはりライバルに劣ります。
背が低い分車内空間は圧迫感を感じるので子供ならまだしも大人7人乗る場合などは手狭感を感じます。
金額の割に高級感はない
日本のラージミニバンはもはやアルファード一強の時代です。
道ゆくミニバンはアルファードが一番多いと言っても過言ではありません。
金額の幅は広いですがオデッセイと価格帯は似ているのでユーザーは比較することも多くあります。
しかし、両車を並べて見てみるとどうしても高級感、威風堂々としたアルファードに見劣りする部分は多く、外装もそうですがやはり内装の高級感では今一歩及んでいないのが現実です。
他のホンダ車と共通イメージの内装はウッド調パネルがあるとは言えワンクラス下のステップワゴンとほぼ同等。
新型になったステップワゴンと比べるとやや見劣りすらします。すでに生産はされていないのでしょうがないところではありますが、同じ金額を出すのならリセールもいいアルファードに流れるのも無理はないでしょう。
電子パーキングのスイッチ操作が他車と違う、引いて解除押し込んで作動
オデッセイには停車時にブレーキを保持してくれるオートブレーキホールド機能と、電子制御のパーキングブレーキが装備されています。
停止時にブレーキから足を離せるブレーキホールド機能は一度使えばない車には戻れない禁断の装備です。
あわせて装備される電子制御のパーキングブレーキですが少々謎システムで、通常サイドブレーキは引いてかけるイメージが強いですが、オデッセイのサイドブレーキ(電動パーキング)は押し込んでかけます。
感覚的には引いてかけるものだと思っていますし、ホンダの他の車種はひいてかけるので逆なのは使いづらいです。
すでに生産は終わってますので改善を求めようにも実現はしませんので中古車を購入するときは気をつけたいポイントです。
最小回転半径は5.4m!クラストップの小回り性能
オデッセイのサイズは以下の通りです。
全長4855mm
全高1695mm
全幅1820mm
高さはライバルと比べて低いですが幅も長さもさすがラージミニバンといったサイズです。
ミニバンは休日はお父さんが運転して、平日は女性が運転することがおおいご家庭も多いかと思いますので、運転のしやすさは大事ですよね。これだけ大きな車を日頃から運転していると気が滅入りそうですが、朗報です。
実はオデッセイ、このサイズ感でも小回り性能がライバルと比べてもトップクラスなんです!最小回転半径は5.4m、この数値はヴェゼルやシビックよりも少ない数字です。狭い道が多い日本では小回り性能は大事です。
新車で購入はできない!狙うは程度のいい中古車!300万円前後の車を狙おう
先にも述べましたがオデッセイは惜しまれながらも日本での生産は終了しています。
新車が買いたくても買えない状況ですので、今オデッセイが欲しい人は登録済み未使用車か、中古車を購入するしかないということになります。やはり一定数の支持はありますし、ホンダファンからすればオデッセイの名前を残して欲しかったという声も多くありました。
オデッセイのデザイン解説 エクステリアデザインとインテリアデザイン
続いてエクステリア、インテリアを見ていきます。
エクステリアデザインのコンセプトは「スタイリッシュプレミアム」。
その名の通りスタイリッシュで、大人なデザインをしています。
昨今のミニバンのデザインは押し出しの強い迫力あるデザインが流行りですが、オデッセイは比較的おとなしいデザインといえます。
薄型のヘッドライトに輝度を抑えたメッキが左右を貫くように配置され、ウインカーは流れるウインカー、グリルは大型化しましたが、ヤンチャなイメージはないいい程度に抑えられています。もちろん灯火類はフルLED、デザインからもスポーティーなイメージが伝わるいいデザインだと筆者個人的には感じます。
インテリアのデザインは木目調のパネルを配置した落ち着きのあるデザインですが、最近のホンダ車はインテリアデザインが水平基調で統一されていますがオデッセイはまだ統一されてないので、曲線と直線が混在しておりごちゃごちゃしている印象です。
ナビは10インチと申し分ない大きさですが、メーター周り、エアコンの操作パネルは一世代前のホンダ車のデザインのためメーターは半分アナログ、エアコンはタッチ式のパネルで操作性がイマイチ。
指紋なども付着し汚い印象も受けるので物理スイッチや、ダイヤルにして欲しかった。
座席はというと、やはりホンダが誇るフラッグシップミニバンということもあり2列目のシートは快適性◎
三列目を格納すればロングスライドもできるので足元の広さを確保することもできます。
また、シートにはファブテクトという撥水撥油加工を施した素材が採用されているのでお手入れのしやすさが向上しています。
オデッセイの価格は?いくらあれば買える?
奥様、お待たせいたしました。金額面のお話といきましょう。
オデッセイの新車価格はガソリンアブソルートが358万3000円から、最も高いハイブリッドe:HEVアブソルートEXが458万円です。
e:HEV FF | ガソリンモデル FF | ガソリンモデル4WD | |
アブソルートEX | 458万円 | 381万5000円 | 392万9400円 |
アブソルート7人乗り | 428万6000円 | 358万3000円 | |
アブソルート8人乗り | 419万8000円 | 349万5000円 | 371万5000円 |
上の表を見ていただきたいのですが、ハイブリッドモデルには4WDはありません。
したがって、降雪地域の方はガソリンモデルの4WDを選択せざるをえないということになります。
ただ、現在新車では購入できないので中古車の相場を見ていきましょう。
カーセンサーに掲載されているオデッセイは約1600台、そのうち最終型のモデルは150台前後とまだまだ残っているので欲しい人はお近くの中古車販売店を回って見てはいかがでしょうか。
最も安い金額をつけているのはガソリンモデルアブソルートEXで339万円から、最も高い金額はe:HEVのアブソルートEXで539万円、中古車市場は相場によって変動するのであくまで参考程度にご覧ください。
ただし、相場がわからない方も安心して購入できるように2020年式以降のオデッセイを購入する場合、どのくらいであれば相場と言えるのか解説していきます。
もちろん走行距離や、程度によって金額は変わります。
ご自身の目で見て乗ってみて、ご判断いただけるとより良い購入体験につながるでしょう。
まずは売れ筋となるであろう最終型オデッセイのアブソルートEX、こちらは350万円を目安に購入を検討しましょう。
やはり中古車ですので新車よりは安く手に入れたいですよね。
新車で購入すると400万円は用意しないといけないので、その50万円安くらいを目安として設定しました。
続いてe:HEVアブソルートEXですが、こちらは450万円を目安に探してみることをおすすめします。
中古車市場をみてみると、現在は500万円程で取引されていますが新車時も500万円程度なので新車同様の価格は避けた方が無難です。
2023年3月現在、新車納期の長期化で中古車市場が例年になく値上がりしているので今購入するのは正直おすすめはできません。
オデッセイのパワートレイン
オデッセイはハイブリッドモデルとガソリンモデルの2つのパワートレインが用意されています。
2つのモーターとエンジンを組み合わせたハイブリッドシステムe:HEVは初速から最大の力を発揮できるモーターの特性をいかした力強く滑らかな加速が特徴です。また、電気とガソリン両方のいいとこ取りをするシステムで、走行に応じた最適なエネルギー供給をすることで燃費性能UPを実現させています。
走行用モーター | エンジン | |
最高出力 | 135kW | 107kW |
最大トルク | 315N/m | 175N/m |
通常時はほとんどの領域で電気で走行し、走行シーンに応じて3つのモードで走りを切り替えるホンダ独自のハイブリッドシステムです。
EVモード
発電した電気のみで走行します。
ハイブリッドモード
発電した電気と、必要に応じてエンジンからの電力供給をするパワフルな加速が可能
エンジンモード
エンジンの得意領域である高速走行時にエンジンの力のみで走行が可能。この技術を採用しているのはホンダだけ。
一方、ガソリンエンジン車に搭載されるのは2.4L DOHC i-VTECエンジン。
最高出力 | 129kW |
最大トルク | 225N/m |
スポーティーな走りを実現させるサスペンションと相まって、ミニバンらしからぬ走りをしてくれます。
ただし、乗り心地は硬めなので決していいとは言えません。
オデッセイは安全?ホンダセンシングを標準装備した車体の安全性能とは?
オデッセイは全車にホンダセンシングと呼ばれる予防安全装置が装着されます。
フロントガラスの上部にある単眼カメラで前方の車や状況を認識し、事故回避を支援するシステムです。
もちろん後方にもセンサー類が装備され、不注意な後退を防止してくれたり、衝突を軽減してくれます。
ただし、オデッセイは最新のモデルではないので現行のシビックやステップワゴンに比べると一部機能が見劣りしますし、先進機能でいえば他メーカーのヴォクシーやセレナのルキシオンには及びません。
ヘッドライトもオートライトにとどまり、前方の状況に応じた光軸調整をしてくれるアダプティブハイビームは装備されません。同じホンダ車でもシビックやステップワゴンの上位グレードには装備されますのでやはりモデルの古さが目立ちます。
オデッセイのライバル車種は?競合する他メーカーの車を考察!
オデッセイはホンダが誇るフラッグシップモデルです。そのため、ライバルとなる車種はトヨタアルファード、ヴェルファイア、日産エルグランドが筆頭です。
しかし、現状新車では購入できないことから、購入対象は中古車に絞られます。価格帯は350万円~が相場になりますので新車価格350万円台のトヨタヴォクシー、ノア、ホンダステップワゴン、日産セレナなど、ミドルサイズミニバンも比較対象になってくることがあります。
もちろん、オデッセイは人気車種ですので指名買いをする方も多くいらっしゃいますので、一概にライバルとは言えないのですが、中古車販売店に出向いて実車を比較するときは今回の記事内容を思い出していただけるといいかと思います。
アルファードやその他ライバル車種の詳細記事も別途ご用意していますので気になる車種があればぜひ一読ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。やはり新車で買えないというのはマイナスポイントですが、オデッセイというネームバリューで未だに人気のある車です。
ミニバンとは言えども走りを楽しみたい方や、背の高いミニバンに飽きてきた方など様々な方におすすめできる車種の一つです。
購入を迷ったらまずは比較検討してみましょう。そのための情報記事として当記事を活用していただけると幸いです。
それでは最後にもう一度オデッセイの購入検討時のチェックポイントを確認して終わりましょう。
- この機能必要??手を触れなくてもスライドドアを開けることのできるマジックハンズフリードア
- 乗り心地がやや硬めに設定されているので2列目の居住性はライバルと比べイマイチ
- 背の低さは走りの良さにはいいが、車内空間にはデメリット
- 金額の割に高級感はない
- 三列目の居住性は悪い!あくまで非常用としての位置付けになりそう
- 電子パーキングのスイッチ操作が他車と違う、引いて解除押し込んで作動。
- 最小回転半径は5.4m!クラストップの小回り性能
- 新車で購入はできない!狙うは程度のいい中古車!300万円前後の車を狙おう
それではまた、別の記事でお会いしましょう!